イーサン・ルァン特写&合同インタビュー

台湾アイドルドラマ史上最高の視聴率をたたき出した『ハートに命中100%』や『敗犬女王』でおなじみのイーサン・ルァンが初来日、DATV開局のレッドカーペットセレモニーに参加した後、マスコミ各社の合同インタビューに応じてくれました。

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ethan2.jpg『命中注定我愛ニー』は『ハートに命中100%』という邦題がつけられています。イーサンの恋の命中率も100%ですか?
「ハハハ(爆笑の後、日本語で)ない、ない、ない(笑)。恋愛に対しては臆病なタイプで、いいなぁと思う人が現れたら、いつもまず結構長い時間をかけて相手を観察します。それで、やっぱりこの人だ!と確信したら、まず互いのことを知るために会話して、気持ちが通じ合うかどうか確認して、やっと行動に出るんです」



慎重派なんですね?
「好きな人ができると無口になっちゃうんですよ。緊張して無表情になるから、相手に嫌われちゃうことも少なくない(苦笑)」




『ハートの命中100%』のジェイは、じっくり役作りをして撮影に臨みましたか? それとも現場で臨機応変に作っていかれたのでしょうか?
「もちろん事前に役作りはしました。でも、それだけじゃパーフェクトじゃない。事前の役作りが50%、あとの50%は現場で作り上げていったという感じですね」



ベテラン俳優さんたちとの撮影はどうでしたか?
「このドラマはほかのアイドルドラマに比べて大御所的な俳優さんが多く出演されていました。中でもシンディのお母さん役だったリン・メイシュウさん(林美秀/イーサンは“美秀姐”と呼んでいました)、ジェイの秘書役だったナー・ウェイシュンさん(那維勳)とのシーンでは、シナリオにないセリフがポンポン飛び出して、内心『えっ?』って思いつつ、それに応えて芝居を作っていきました。とても楽しい作業でしたよ。監督には『シナリオと違う!! おまえら勝手にやるな、俺の仕事を増やすな』って怒鳴られたけど、結果的におもしろいシーンが撮れたので、そのまま採用になりました(笑)」


『敗犬女王』には泣くシーンがたくさんありますね?
「本当によく泣いてましたね(笑)。いちばん印象に残っているのは、シェリル演じるシュアンが失踪して、DJ(フィッシュ・リョン)が登場するシーン。自分に誠意がなく、相手を思いやれなかったのが原因で、一度は手に入れた大事な人を永遠に失ってしまうかもしれない、そんな恐怖に駆られ、ルーカスはとてもつらい思いをするんです。あのシーンを撮影したときは、カットがかかっても、しばらく涙を止めることができなかった……」



ethan4.jpgニウ・チェンザー監督の最新作『MONGA』に出演するため、髪を短くされたんですよね?
「そうなんですよー(と帽子をとる)」



ニウ監督はイーサンにとってどんな人ですか?
「日本まで来て監督の悪口は言いたくないんですが(笑)、今回、日本に行くと言ったら、特別に撮影を休ませてやるんだから、しっかり映画の宣伝をしてこい!と念押しされました(笑)。僕とニウ監督の関係は一言では説明できなくて、師匠と弟子でもあり、良き友でもあり、さらには兄と弟、家族のような存在でもあります。僕はストレートで物事をためておけない性格だから、何か問題に直面すると、たいてい真っ先にニウ監督に電話します」



はじめてニウ監督と会ったのは?
「ずいぶん昔です。たまたま監督と会う機会があったとき、ナイスガイで頼れる兄貴のような人だと感じ、今度作品を撮るときは僕を出してくださいってお願いしたんです。すると、しばらくして『我在墾丁*天氣晴』で約束どおり僕をキャスティングしてくれました。でも、いざ撮影が始まると、現場の監督は別人のように怖くて(笑)。ニウ監督は役者に対する要求が高いので、僕の乏しい人生経験じゃ演じ切れないんじゃないかと悩みました。いっぱい努力していっぱい怒鳴られた現場でしたね。でも監督のおかげで俳優として成長できたと思います。僕だけじゃなくて、監督の作品に出た役者はみんな以前の演技から脱皮できたと感じるんじゃないかと思います」



ethan3.jpg『MONGA』の現場でも怖い監督ですか?
「監督とは長い付き合いなので、もう昔のように怖くはありません。阿吽の呼吸というか、言葉にしなくても通じ合える部分が増えて、監督の指示がすぐ理解できるようになった。だから今はお互いに相手に対して、この監督なら、こいつなら、という信頼関係ができている気がします」



『MONGA』はどんな作品?
「ニウ監督ご自身が子供からおとなになる過程で実際に見聞きしたエピソードをもとに描かれた作品で、義兄弟の契りというか、ああ話してると、なんか鳥肌たってきた!!(一同爆笑) 闇社会に生きる男たちが義理人情の世界で泣いたり激情に駆られるシーンが多く、監督もメガホンを取りながら一緒に泣いてます。印象深かったのは、僕とマーク・チャオが対立するシーン。表面的には敵対しているんだけど、心の中では相手の気持ちがわかって、2人ともすごく苦しくつらい思いをしているというシチュエーションなんです。カットがかかった後、監督と僕たち3人で肩を抱き合ってしばし涙を流しました」



『九月に降る風』のトム・リン監督も作品に参加されているそうですね?
「はい。ニウ監督は台湾でとてもヒットした『九月に降る風』をご覧になって、ぜひあのすばらしい作品を撮ったトム・リン監督と一緒に仕事がしたいと声をかけ、助監督に招いたんです。映画に主演したリディアン・ヴォーンも出演しています。ニウ監督は、才能ある監督、役者が力を合わせて、台湾映画のレベルを引き上げたいのだとおっしゃってました。映画だけではなくて、ドラマもそう。今は台湾以外の作品をドラマ化したものが多いですが、台湾原作のストーリーを台湾で撮りたいという希望もお持ちなんですよね。そういう意味では『ハートに命中100%』や『敗犬女王』、それに『那一年的幸福時光』などは台湾オリジナルのストーリーだから、台湾の土地柄にマッチしていると思います」



ethan5.jpgきのうオンエアされた『敗犬女王』で下わき腹にタトゥが見えました。3年ほど前に取材させていただいたとき「この世界は次々といろんな選択に迫られるから、正しい選択ができるように“Which way is up?”という文字を彫ったんだ」と教えてくださいましたが、『ハートに命中100%』『敗犬女王』そして今回の『MONGA』と正しい選択をしてこられたと思いますか? 
「自分の選んだ道は正しかったと信じたい。タトゥを入れたときは、長い間パッとしせず、落ち込んでいた時期だったんです。だから、自分が望む道を歩めるよう希望をこめて、この文字を彫りました。実はもうこの世界をやめちゃおうか、それならそれでいいやとさえ思ってた。でも、『ハートに命中100%』がヒットして、台湾で多くの人が僕の顔を知ってくれるようになった。もう後戻りはできません。Which way is up?とは、どっちの道が正しいかという意味だけど、どうすれば上昇できるか、とも解釈できる。今の僕の中では、この世界で生きていくと決めた以上、どうすればこの道がもっとすばらしいものになるかという意味に変化しています」



演技の勉強のために留学しようと決めたのも、よりよい道を歩むためですか?
「きっと行き先もご存知だろうけど、秘密にさせてください。もういろんなところで書かれちゃってはいますが(笑)、言っちゃったらいろいろまずいんで……(苦笑)。でも、必ず行こうと思ってます。これまでなんとなく俳優をやってきたけど、役者をやる以上、演技の基礎をきちんと学びたいし、ここでリフレッシュして専門のトレーニングを受けたいという気持ちもあります。今までは、僕はモデル出身で演技の勉強はしたことないから、という言い訳が成り立ったけど、ちゃんと勉強して本格的にやりたいんです」



ethan6.jpg初来日だそうですが、日本の印象はいかがですか?
「いかにも日本がはじめてって感じで野暮ったいですか? 僕(笑)。初めての日本なので、すごく興奮してます。日本のドラマや映画で日本の風景を見るたびに、行きたいなあと思ってました。CMでスクランブル交差が写ると実際に渡ってみたくなったし、『いま、会いにゆきます』で地方の美しい風景を観ると行ってみたくなりました。でも、今回は映画の撮影中ということで、滞在時間がとても短いんです。仕事でもプライベートでもいいから、必ず時間を見つけて、またすぐに来ますから。そのときはゆっくりいろんなところを回ってみたい。だから、その質問には、次回日本に来たときにお答えします。皆さん、次回もまた取材しに来てください!」



『ハートに命中100%』のシンディも、『敗犬女王』のシュアンも、何度もイーサンに勇気づけられました。日本にたくさんいるであろうシンディやシュアンのような女性にエールを送ってください。
「シンディとシュアンは外見も性格も正反対だけど、恋愛に対する自信がない点は共通しています。でも男女を問わず、恋愛はとても大事なもの。勇気を出して恋をしたら、きっと素晴らしい人生になる。がんばって!! と言いたいです」


最後の質問ではシンディとシュアンという単語を聞いたイーサンが、通訳される前に「どっちがタイプかって質問でしょ?」と発言、違いますよ!と言われると「スミマセン!」と大笑い。きっと、何百回も同じ質問をされたんでしょうね。


今回は滞在時間が短いという話が出ましたが、関係者に聞いてみると、なんとこの日の昼過ぎに来日、そのままDATV開局のレッドカーペットと取材が始まり、翌日の朝には空港に向かうスケジュールだったそう。前日も徹夜でそのまま来日したとのことでしたが、そんな疲れは微塵も見せず、明るくフレンドリーに語ってくれたイーサン。3年前に会ったときとは別人のように、スターとしての自信と風格がにじみ出ていたように感じました。


インタビューの後は媒体別の撮影タイムとなりましたが、asian HANAはバスルームで「ふだんシャワーを浴びてる感じで」とか「バスルームの鏡で自分の顔を見つめてください」などとリクエストしたところ、大はしゃぎでカメラの前に立ってくれました。本当に気さくな人です。つい調子に乗って「タトゥを見せてください」なんてお願いしそうになりましたが(笑)、あえなく時間となりました。

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イーサン主演のドラマ『ハートに命中100%』は、スカパー!DATVで毎日14時から放送中。オンエアではカットされたシーンが観られるDVD-BOX Ⅰも発売中、DVD-BOXⅡは10月7日、BOX Ⅲは11月6日、日本オンエア最終回のその後の爆笑シーンが収録されたBOX Ⅳは12月4日にリリース予定です。また、イーサンが8歳年上の女性と恋におちるドラマ『敗犬女王』はBS日テレで毎週水曜日23時からオンエア中です。


スタイリスト: 川地 大介/ヘアーメイク: 衛藤 高寿 (アニムス)

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 「ハートに命中100%」
スカパー750ch.DATVにて放送中!
詳しい放送スケジュールはDATVホームページへ
http://datv.jp/

 

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