チェン・ボーリン『ブッダ・マウンテン~希望と祈りの旅』ファンミーティング&舞台挨拶

2010年の第23回東京国際映画祭において本作で最優秀女優賞を獲得したファン・ビンビンがセンシュアルな新境地を見せ、名優シルヴィア・チャンが圧巻の演技を披露、そして今やアジアの映画、ドラマに引っ張りだこ、台湾を代表する若手俳優に成長したチェン・ボーリンが共演、話題となった『ブッダ・マウンテン~希望と祈りの旅』がついに日本公開! 9月28日(土)からの公開を記念し、チェン・ボーリンが来日、舞台挨拶とは別に、9月30日、ファンミーティングでファンとふれあう時間を設けてくれました。 

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新宿K's cinemaは映画館のため、スクリーンの前の小さなステージと客席の距離がとてもの近く、緊張してしまったファンの様子を目にしたボーリンは開口一番「みなさん、もっとリラックスしてください!」と笑顔で声をかけます。
 
本作は2010年の作品ですが「朝からずっと取材を受けているうちに3年前に戻った気分です」とボーリン。ディン・ボーを演じた当時を思い出し、貴重なエピソードを紹介してくれました。
「ディン・ボーは心に悩みを抱えている若者なので、現場では楽しい雰囲気でいちゃいけない。重い空気の中で沈んでいたので、クランクアップした時はとても嬉しかったです。また、ディン・ボーを演じるにあたり、リー・ユー監督といろいろ話したのですが、タバコを吸ったほうがディン・ボーらしいと言われ、撮影で吸ったのがきっかけで、3年たった今も吸っています。せっかく禁煙していたのに(笑)。でも、必ずもう一度禁煙しますよ。また吸えと言われたら困るから、リー・ユー監督に声をかけられるのが怖いな(笑)」
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また、ボーリンは「役作りのために体をしぼってシャープにしようと思っていたのですが、監督には純朴でどこにでもいるような都市の青年に見えるほうがいいと言われました。それで、カッコよくしたかったヘアスタイルも諦めて、地元の床屋さんで髪を切ってもらったんです」とイケメン俳優ならではの苦労話も披露してくれました。また、リー・ユー監督の初めて会った時は「若くて綺麗な女性だったのでびっくりした!」そうです。
 
印象に残っていることには、四川大地震の現場で撮影したことを挙げ、「ショッキングな体験でした。大半のビルが倒れてしまったのですが、学校には、机やかばんが残されていて、子供たちがいた痕跡があるんです。命を大切にしなければ、と改めて思いました」
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ファンミーティングで流されたメイキングは初めて観たというボーリン。「昔の日記を読んだようで恥ずかしい」と照れながら、どうやらボーリンの目にはとてもダサく映るタンクトップは、監督にこれを着たらディン・ボーの感じが出ると言われて着たのだと苦笑。監督からは「ディン・ボーは鬱屈しているので、笑っちゃいけない。面白いものを見ても笑わないで」と指示されたことも明かしました。
 
気になる次回作については「脚本はたくさんもらっているけど、やりたいと思えるものにめぐりあえてない」とのこと。次回作の発表までには、もう少し時間がかかりそうです。一方、日本の俳優で共演したい人には渡辺謙と浅野忠信の名前が。浅野忠信は、空港で遭遇して、すごくカッコよかったから、というのが理由でした。実力派の俳優との共演、ぜひ観てみたいものです。
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サイン入りポスターや、ネックレスなどのプレゼントをかけたゲームでは、ボーリンが直接携帯に電話をかける企画もあり、みなさん大興奮。大いに盛り上がりました。「台湾でもファンと直接会えるのは、お誕生日の時ぐらい。だからきょうはとても楽しかったです。これからもできるだけ来日したいです!」という言葉に、大きな拍手が送られました。
 
最後は『ブッダ・マウンテン~希望と祈りの旅』のみどころを改めて。
「人間は誰でもいろんな悩みに直面します。それをどう解決するかではなく、こう向い合っていくかが重要ではないでしょうか。また、孤独は永遠には続かない。誰かと一緒にいれば孤独が軽減される。必ずあなたのことを思ってくれている人がいる。そんなことに気づかせてくれる作品です」
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続いて、舞台挨拶にも登壇したボーリン。「3年前の作品が今回日本で公開され、こうして初のファンミーティングができて、嬉しいです」と笑顔を見せました。質疑応答の一部をご紹介します。
 
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Q. 役作りで難しかったところは?
今回の役は、内面の演技を要求されました。ディン・ボーはいつも悩んでいる青年なのでそういうところを表現しなければならなかったんです。普段は明るい性格なので、それを押さえないといけないところが難しかったです。
 
Q. 共演者の印象は?
シルビア・チャンさんは以前から良く存じ上げていますが、僕にとっては先生のようで、保護者のようで、コーチのような方です。今回もたくさんのことを学びました。ファン・ビンビンさんも以前から知っていましたが、じっくり共演するのは初めてだったので、光栄でした。そしてフェイロンさんとは初共演でしたが、この撮影で意気投合しました。僕達4人が現場で撮影していると、この物語は実際に起こっていることのような感覚に陥りました。
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Q. 好きはシーンと見所は?
みなさんこれからご覧になるので秘密です!(ジェスチャーで)どうぞリラックスして観て、映画の世界に浸ってください。
 
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『ブッダ・マウンテン~希望と祈りの旅』は9月28日(土)よりユーロスペース、K7s cinemaほか全国順次ロードショー。詳しいスケジュールは公式サイトでご確認ください。
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◆『ブッダ・マウンテン~希望と祈りの旅』
 
<公式サイト>
<story>
中国の古都・成都。現代。一見無軌道に見える3人の若者がいる。老境を迎え引退した京劇の花形女優がいる。この4人が同居することによって見えてくる人生の襞(ひだ)。世界を越えて4人の心が溶けあう。逃れられない絶望を抱えた老女優と3人の若者が向かった山。そこには自身で崩れた寺があり、仏像があった。修復の手伝いをする4人に訪れたそれぞれの道…。
 
監督・脚本: リー・ユー
プロデューサー・共同脚本: ファン・リー
出演: シルビア・チャン、ファン・ビンビン、チェン・ボーリン、フェイ・ロン
配給: オリオフィルムズ/キノ・シネマ
提供: オリオフィルムズ/キノ・シネマ/マクザム
強力: LAUREL FILMS INTERNATIONAL ©LAUREL FILMS
2010年/中国/カラー/109分
 
 
 


 

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