ディーン・フジオカ登壇! 映画『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』舞台挨拶

華流ファンにはツァイ・ユエシュン監督の映画『ハーバー・クライシス<湾岸危機>Black & White Episode1』、ヴァネス・ウーと共演した『夢の向こう側~Road Less Traveled~』、レイニー・ヤン、ウィルバー・パンと共演したドラマ『笑うハナに恋きたる』など多くの作品でおなじみのディーン・フジオカが監督、主演、主題歌を担当し、日本中を震撼させた市橋達也の逃亡劇を描いた衝撃の問題作『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』が11月9日、公開初日を迎え、ディーン・フジオカが109シネマズ川崎の舞台挨拶に登壇しました。

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  ディーン・フジオカ
 
重いテーマを扱った映画を上映した直後の舞台挨拶とあって「どういう顔で出てくるか迷いました(苦笑)」と、ちょっと遠慮気味に登場したディーン・フジオカ。MCに映画評論家の有村昆を迎え、作品にかける思い、撮影の苦労話などをたっぷり披露してくれました。
 
Q. 監督と主演俳優、両方やるのは大変じゃなかったですか?
自分の演技にOKを出すのも自分、やり直させるのも自分。クルーのみんなに助けてもらって完成させることができました。
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Q. この作品にかかわるきっかけは?
最初は俳優として逃亡している殺人犯を演じてみないかとオファーをいただいたんです。その後、インターネットで事件のことを知りました。
 
Q. 市橋の足跡をすべて辿ったそうですね。
はい。全国のフェリー乗り場を回り、最後に捕まったフェリー乗り場のシートも見てきましたが、ちょっとリニューアルされていました。逮捕の瞬間を目撃したという売店のおばさんにも「すごい背の高い人でね」などと話を聞くことができたし、市橋が潜伏していたオーハ島の隣の久米島の人たちは、「おかしなヤツがいると思っていた」と話してくださいました。たまに久米島に歩いて渡ってきて、井戸の水を汲んだり、売店みたいなところで食べ物を買って帰ったりしていたそうです。
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Q. オーハ島の潜伏先の様子はどんな感じだったのでしょう?
市橋に関するものは警察がすべて持ち去ったそうですが、それでもまだたくさん物が散らばっていました。当時はテントやコンロがあって、普通に生活できる状況になっていたようで、数ヵ月生活して食糧や水など必需品がなくなったら大阪の西成などに出て整形やアルバイトして、半年ぐらいお金を貯めて必要なものを買って島に戻ってくる、そういうサイクルだったみたいです。
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Q. 無人島のシーンはほぼ一人芝居でしたが、苦労はなかったですか?
約1ヵ月に及んだ撮影の3日目に警察の追求を逃れて廊下を駆け抜けるシーンを撮影して、柵を越えたところでカメラが足にぶつかってアキレスケン腱のところを切ってしまい、救急車で運ばれて6針縫ったんです。1ヵ月間は安静に、2週間は歩いちゃいけないと言われたんですが、これは困ったぞ、と。撮影のスケジュールが詰まっていて延長できなかったので、テーピングして何とか撮影を続けました。映像に映らないところはずっと車椅子で移動して、セッティングからメイクからすべて車椅子のままで、芝居する時だけ立って、モニターチェックの位置までも車椅子で移動という感じでした。ディレクターズチェアが車椅子だったんです。市橋が足を引きずってるとおかしいけど、自分はどうしても足を引きずってしまうことがあって……。もし気づいていなかったら、この話は聞かなかったことにしてください(笑)。
 
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 Q. 監督として一番好きなシーンは?
難しいなあ……。(しばらく考えてから)無人島で遠くを走る船に手を振るシーンでしょうか。あのシーンは市橋の心情をピュアに表現していると思うんです。近づきたいけど近づけない、みたいな。無人島に行って、偽名を使わないでいい生活になったわけだけど、だからどうなるんだ、という感じ。こみ上げるものがあった気がします。
 
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Q. 主題歌も担当されました。
この曲は2008年に作って、2009年にはデモテープができていました。作った時は自己紹介的に、自分はこういう価値観で生きてきて、こういう経験をして、こういうふうに思ってるという名刺代わりの曲だったんです。もともとこの曲を主題歌にするプランはなかったんですが、撮影が終わって編集も終わるという段階で、曲どうしよう! となって。いくつか候補はあったんですが、プロデューサーとクルーの何人かから勧めてもらって、通しで映画を観た後、エンドロールで曲をかけるとしっくりきたんですよ。僕は、殺人犯は救われてはいけない、人を殺すことは絶対許されてはいけないと思っているんで、彼をヒーローにする気もないし、美化する気もない。でも、最後どよーんとした気持ちのまま終わるのではなく、何か未来への一歩を踏み出すという意味で、この曲で映画が完成したな、とビビッときました。残された人は生きていかなくてはならないわけですから、最後に何か希望が欲しかったんです。
 
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Q. 最近の活動と今後の予定は?
最近は半年ほどずっと台湾にいて、テレビドラマを撮っていました(フェイルンハイのアーロン主演『王子様をオトせ!』)。日本でももうすぐ放送される予定です。それと、この映画の主題歌「My Dimension」の、ここで流れたバージョンとは違うシングルバージョンのMVを台湾の新竹で制作していました。これからは引き続き、仕事があるところに行くというスタンスでアジアの縦軸をベースに活動していくつもりですが、自分としては音楽に力を入れてライブ活動などもやっていきたいと思っています。
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Q. 最後に一言お願いします。
厳しい現実があっても、一度自分から逃げる癖がついてしまうと、一生逃げ続けることになる。そういうことですよね。この映画を作ると決めた段階で、すごくたくさんのアドバイス、忠告、警告をいただきました。その時にやり抜かなくちゃいけないと決めたのも、自分がこれを作ることで、こういう悲惨な事件がなくなる社会に一歩でも近づけばいいという願いからでした。みなさん、見る価値があると思ったら、周りの人に勧めてください。きょうはどうもありがとうございました。
 
最後の「一度自分から逃げる癖がついてしまうと、一生逃げ続けることになる」という言葉がズシリと心に響き、会場がシーンと静まりました。ディーンの発する言葉のひとつひとつが重く、みなさん真剣に耳を傾けていらっしゃるという雰囲気は、普通の映画の舞台挨拶とは一味違った気がします。でも最後は、ディーン!という歓声が飛び、ファンの声援に応えて笑顔で退場となりました。
 
★ディーン・フジオカ×堀江貴文が"ICHIHASHI"を語る
http://www.asian-hana.com/2013/11/ichihashii-am-ichihashi-118.html
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I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』
 
■監督・主演・主題歌 ディーン・フジオカ 
■エンディング・テーマ「My Dimension」DEAN FUJIOKA
■原作::「逮捕されるまで~空白の2年7カ月の記録~」市橋達也(幻冬舎文庫)
■配給:セディックインターナショナル 電通/配給協力:マンハッタンピープル
配信配給協力:マイシアターD.D.
カラー/ヴィスタサイズ/ドルビーデジタル
©2013「I AM ICHIHASHI 逮捕されるまで」製作委員会/PG12
◆公式ホームページ: ichihashi-movie.kp
 
Story
僕は、「市橋達也です」と答え、逮捕された―。
日本中を震撼させた市橋達也の逃亡劇を描く衝撃のクライムサスペンス誕生
 
2007年3月26日。千葉県市川市のマンションから、ひとりの若い男が捜査員の追跡を振りきって逃走した。部屋のベランダに置かれたバスタブからは、行方不明になっていたイギリス人女性英会話講師の変死体が発見される。これが日本を震撼させた殺人犯・市橋達也の2年7ヶ月に及ぶ逃亡生活の始まりだった。
 
青森、四国、沖縄、名古屋、大阪、福岡――。行く先々で名前を変え、顔を変え、自らが犯した許され難い罪から逃げ続けた2年7ヵ月。
 
想像を絶する逃亡生活の真実に迫る軌跡を辿り、殺人犯心理に肉薄した実際に起きた、イギリス人女性殺害事件の犯人・市橋達也自身による手記をもとに映画化。死亡説、自殺説女装潜伏説などの憶測が飛び交う中、逃亡の途中で整形手術を受けた事実や、ネット上に市橋のカルト的信奉者まで現れたことは日本全国に衝撃を与えた。決して許されることのない事件を起こした市橋。その逃亡の軌跡は圧倒的なリアリティとサスペンスがみなぎる。
 
1000takuとは?
 
新しい映画の見方の始まりです! この秋、全国の109シネマズ・新宿ミラノで公開されるバラエティに富んだ最新4作品を、ネットでも同時に配信! お客様のライフスタイルに合わせ、劇場で観るか、ネットで観るかを選ぶことのできる開方式です。(ネット配信はTV、スマートフォン、タブレット、PCで鑑賞可能)。鑑賞料金は、劇場でもネットでも1000円/作品です(一部配信サイトにより料金が異なる事がございます)。
 
4作品同時に、11月9日(土)全国109シネマズ・新宿ミラノでロードショー
11月6日(水)iTunes、J:COMオンデマンドなど大手21サービスにてネット配信開始。
 
さらに劇場では、業界初のお得なキャンペーン【シェア割】で、全国公開の新作映画としては異例の鑑賞料金【500円】に。
 
映画館で1000taku映画を観る際に、オフィシャルサイトにございます各作品の予告動画をFacebookでシェア、またはTwitterにてリツイートをし、劇場チケットカウンターに提示すると、当日窓口料金1000円をなんと500円に割引! 映画を積極的に共有してくださる映画ファンへの感謝の特別料金設定です。スマホを持って全国の109シネマズへ!
 
キャンペーン実施期間:11月9日(土)~12月6日(金)まで
1000takuオフィシャルサイト:http://www.1000taku.jp
 

 

 


 

 

 

 

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