「ズーム・ハンティング」主演のチャン・チュンニンがQ&Aに登壇!

10月24日、第23回東京国際映画祭アジアの風「台湾電影ルネッサンス2010~美麗新世界」部門作品「ズーム・ハンティング」の上映後、主演のチャン・チュンニンがQ&Aに登壇しました。本作品は24日の最後に上映され、Q&Aが終了したのは23時半近く。遅くまで残ってくれたファンのため、チュンニンは「心ばかりのお礼の品です」と、サイン入りの映画写真集やポスターをプレゼントしていました。

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Q.まずはご挨拶をお願いします
「みなさん、こんばんは(以上日本語)。夜遅くにわざわざ映画を観に来てくださってありがとうございます。この時間がみなさんにとってよい時間でありますように……。私にとって今回は『無遊ハワイ』に続き、2回目の東京国際映画祭です。また来ることができて嬉しいです」
 
Q.ドラマにもよく出演されていますが、ドラマと映画で演技を変えたりすることはありますか?
「俳優にとっては、そんなに大差はないと思います。演じるということについては同じですから。ただ、テレビは画面が小さく、顔がくっきりと映るので、細かな表情に気をつけます。一方、映画はより深みのある演技を求められ、そういう点では小さな違いがあるかもしれませんね」
 
Q.ストーリーの中心ではなく、客観的に謎を解いていく探偵という役は難しくなかったですか?
「脚本をいただいたとき、これまでの台湾映画にないような作品で、非常におもしろいと感じ、ぜひやってみたいと思ったのですが、いちばん頭を悩ませたのは、私が演じるヒロインとその姉の関係をどう表現するかでした。表面的には仲のいい姉妹なんですが、一緒に生活するうちに、姉の中に怪しいものを感じ、ちょっと危険な香りを察知するヒロインの心情が観客のみなさんに伝わるよう細かく演技する必要があり、それがとても難しかったです」
 

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Q.普段はカメラでどんなものを撮りますか?
「仕事のとき、旅行に行ったときなど、いろんなシーンでカメラを向けるのですが、一番撮りたいと思うのは、人と人との関係ですね。何か触れ合ったときにそこに生じる温かい人間性、その一瞬を捉えたいです」
 
Q.作品のように向かいの建物を撮ってみようか、なんて思いませんか?
「はい、実はたまに撮ってます(笑)。父子が仲良く歩いているところを見かけると、撮りたい衝動に駆られて、シャッターと切ってしまうんです」
 
Q.これまでチュンニンさんの作品は、「ビバ!監督人生!!」「殺人犯と本作3作品拝見しました。満面笑顔が素敵でしたが、3作品とも影のある役を演じられています。敢えてご自身でそういう役を選んでいるのでしょうか?
「確かにそうですね。みなさんにつらい役ばかり演じる女優だと言われ、おとなしく、耐えるイメージで見られてしまうので、ちょっと悩んでいます。今回、監督が最初に姉役でキャスティングしていたところを、少し元気な妹役に変更を志願したのは、そのイメージを変えたいというのも理由の1つです。でも、今ここで私をご覧になって、こんなに笑うのが大好きで、明るい人間なんだとわかっていただけましたよね(笑)? 次はもっとコメディっぽい楽しい役に挑戦して、またここでみなさんにお会いしたいと思います」
 

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Q.チュオ・リー監督はどんな方ですか? 監督との撮影中のエピソードを教えてください
「外見はかわいい感じの女性ですが、雰囲気がとても男っぽい監督です(笑)。女性の観点でとてもクリアな捉え方をされるので、私たち俳優も監督がどんな作品を撮りたいのか、どんなシーンにしたいのか、とてもよくわかるんです。シーンごとにきちんとリハーサルをするのですが、求めていることをはっきり指示されるので、目指すものが理解しやすかったですね。普段の監督はとってもおちゃめなのですが、仕事になると非常にシビアで、姉役のチュウ・チーインさんと二人で、なんとか監督を楽しいほうへ引き込もうとイタズラを仕掛けたりしていました(笑)」
 
Q.女性の登場人物が多い作品で、作品プロフィールを見ると、浮気した男は密通男、名前がありませんでした。中国語では色情男と書くんです 彼のキャラクターは撮影現場でも悪者でしたか?
「実際には役名があったのですが、中国語で”色情男”と書いているだけなので、私たちも本当はどういう名前だったのか覚えていません(笑)。監督の解釈としては、人間はいろんな面を持っており、”色情男”のような面も持ち合わせているということでした。ウェン・シェンハオさんは、とても素敵に演じられていましたが、私は”色情男”のような人は我慢できないので、そばを通るときは”フン!”という感じではねつけていました(笑)」
 
フォトセッション後、退場する際には「台湾映画を応援してください。(以下日本語で)ぜひ台湾に来てくださいね!バイバイ~!じゃぁね!」と最後まで笑顔いっぱいでキュートなチャン・チュンニンでした。 

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ズーム・ハンティング
2009年/台湾/86分
監督/脚本:チュオ・リー
プロデューサー:イエ・ルーファン
脚本:ヤン・ユェンリン
撮影監督:クワン・プンリョン
編集:チョン・カーファイ
キャスト: チャン・チュンニン、チュウ・チーイン、ウェン・シェンハオ、ミシェル・クルージ
 
<Story>
ファッション誌のカメラマンであるルーイー(チャン・チュンニン)は、推理小説作家の姉ルーシン(チュウ・チーイン)と暮らしている。ある日、ルーイーは向かいのマンションの一室で行われている情事を目撃してしまう。その後、彼らが不倫カップルであることを知ったルーイーは、興味本位のまま望遠レンズで向かいの部屋の観察を続ける。一連の出来事を姉に話した数日後、男女が争ってもみ合う様を目撃したルーイーは警察に知らせるが、異常なしと言われていまい、独自に調査を始めたところ、姉が関与していることがわかり……。
 
 

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