ドラマ『ピアノ』でブレイクした韓国の人気俳優コ・スの日本公式ファンクラブが発足、C.C.Lomonホールで行われるファンミーティングの前にコ・ス自ら記者会見を開きました。来日は昨年のファンミーティング以来というコ・スは「２回目なので、昨年ほどは緊張せず、リラックスしています」と笑顔を見せ、時おり汗をぬぐいながら、ひとつひとつ丁寧に質問に答えてくれました。
Ｑ．日本公式ファンクラブが発足しましたね。 
「皆さんが集まれる家ができてうれしいです。ここでいろんなことをご紹介できれば、と思っています」
Ｑ．昨年兵役を終え、最初に選んだのは舞台でした。
「演劇には以前から興味を持っていて、いつか舞台に立ってみたいと思っていました。舞台のお話をいただいて、除隊してすぐカメラの前に立つよりいいかもしれないと考え、出演を決めました」
Ｑ．映画『白夜行』のオファーを受けたのはなぜ？
「シナリオを拝見して、とてもおもしろい作品だと思ったからです。また、『白夜行』は東野圭吾さんの原作、日本ですでにドラマ化されている作品ですが、韓国で映画化するなら主人公にはコ・スがいいと推薦され、僕を念頭においてシナリオが書かれたとうかがい、とてもうれしく思いました。僕が作品を選んだのではなく、作品に僕を選んでもらったという感じです」
Ｑ．『白夜行』ではどんな役どころですか？
「原作では亮司という名前なんですが、映画ではヨ・ハンという主人公を演じます。幼いときに父を殺され、家族に背を向けて孤独に生きる男で、愛する女性との関係も、もどかしくせつない。ああ、話しているだけで胸がせつなくなってきます（ため息）。僕が考えるヨ・ハンという人物は、愛＝犠牲、幼い頃から愛に対して強い責任感を持っている人、真っ黒なボールのような男だけど、外側からどんどん皮をめくっていくと、真っ赤な中心が隠れている、そんな人物だと思います」
Ｑ．『白夜行』の撮影現場の雰囲気は？
「僕は映画が２作目なので、経験豊富なハン・ソッキュさんやソン・イェジンさんからいろいろなことを学びました。楽しい内容の映画ではないので、冗談で盛り上がるという感じではなく、シリアスで緊張した雰囲気でしたが、誰かがつらいシーンを撮影したら、ほかの共演者がそれを気遣う、互いに互いを思いやる現場でした」
Ｑ．ヨ・ハンを演じた感想は？
「どう演じていいのか悩みました。ナレーション技法も使っていませんし、セリフも多くない中、孤独で哀れなヨ・ハンという人物と自分をどう融合させていけばいいか考え込んでしまい、笑っていいのか、泣いていいのかもわからなくなりました。現場ではスタッフも僕をヨ・ハンとして見ていたし、カン・ウソク監督にも、そのままでいい、ありのまま演じればいいと言われました。自分では明るくプラス志向な人間だと思っていたのに、他人にはそう見えているのかとちょっと複雑な気持ちでしたが（笑）、撮影の間は自分とヨ・ハンのギャップを埋めようとがんばりました。撮影以外は外出しないで、３ヵ月は我慢しよう、３ヵ月は憂鬱な気分のまま過ごそうと自分に言い聞かせていました」
Ｑ．今後、演じてみたい役は？
「明るい役、人間味のある役がいいですね。人は殺したくない（笑）。平凡な恋愛を描いたドラマ、メロドラマなんかもやってみたいと思います」
Ｑ．日本の好きな作品は？
「90年代に観た『菊次郎の夏』は楽しい作品でした。韓国のファンの皆さんと一緒に観たので印象に残っています。あとは『ジョセと虎と魚たち』『GO』も好きです。『GO』の柴咲コウさんは、ほかの作品にも出演されているすばらしい女優さんと聞きました。いつか共演できたらいいですね」
Ｑ．コ・スさんはステキな俳優さんなので「王子様病」になりませんか？
「そんなことはないですよ（笑）。僕から見てステキだと思うのは、すばらしい演技が個人的に大好きなアル・パチーノさん、ダニエル・デイ＝ルイスさん。また、韓国には私生活も含めて尊敬できる俳優さんがたくさんいらっしゃいます。今回共演したハン・ソッキュさんもそのひとりです」
最後に「今回『白夜行』を完成させて披露できなかったのが残念です」と語ったコ・ス。年内公開予定のこの映画は2009年下期最大の話題作と前評判も上々、楽しみに公開を待ちたいと思います。
この後、ファンミーティングが行われましたが、その模様は「2009 コ・ス ファンミーティング in 東京」（仮）としてDVDに収録され、12月中旬に発売予定。また、アジアドラマチックTVでも10月３日（土）ほかに、スペシャル番組「コ・ス ファンミーティング in Tokyo 2009」が放送されます。
コ・スオフィシャルサイト http://
