「モンガに散る」の舞台挨拶に主演のイーサン・ルアン&マーク・チャオ、ニウ監督が登壇!

第23回東京国際映画祭「アジアの風」部門のオープニングを飾り、台湾で大ヒットを記録したニウ・チェンザー監督の「モンガに散る」が上映され、ニウ監督と主演のイーサン・ルアン、マーク・チャオ、プロデューサーのリー・リエが登壇しました。

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(写真右から、ニウ・チェンザー監督イーサン・ルアンマーク・チャオ、プロデューサのリー・リエ
 
人気スターと有名監督がジャパンプレミアに合わせて来日するということで、チケットの争奪戦も激化。10月24日(日)の午前10時45分スタートという早い時間だったにもかかわらず客席は満席、これを見た4人は満面の笑顔でした。いつも赤い顔のニウ監督ですが、なんとなくお酒が抜けきらない様子で「今夜空いてる?」とひとこと。これには会場も大ウケで、第一声でいきなり観客の心をつかんでしまうあたりは、さすがニウ監督といったところでしょうか。イーサンとマークは「兄弟愛を描いた作品です。まずはご覧になってください」と挨拶。ふたりで恥ずかしそうに見つめ合い、映画の設定と同じように、固い友情で結ばれているところを見せてくれました。
 
 
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作品が上映された後、ふたたび4人が登壇、客席からの質問を受け付け、Q&Aが行われました。
 
Q. 「モンガに散る」は大ヒットしましたが、プロデュースする作品を選ぶポイントは?TIFF-I4.jpg
リー・リエ「いちばん大切なのはシナリオです。私は映画もドラマも舞台も好きで観ますが、シナリオに感動する作品はおもしろい、というのが私の考え方です。そういうシナリオにはなかなか出会えませんが、見つけたらプロデュースしたくなります。『モンガに散る』の魅力は、誰もが経験した心情を描いていることでしょうね。そして、すばらしい俳優さんたちが演じ、監督が細かい点までこだわって撮ったことがヒットにつながったのだと思います」
 
Q. イーサン演じるモンクは、どうしてラストシーンでああいう表情を見せたのでしょう?
イーサン・ルアン「監督の演技指導を受けて、ああなりました。すべては兄弟分のためにしたことで、途中いろんな誤解が生じてしまったけれど、やるべきことはやったという気持ちだったのだと思います」
※これからご覧になる方のために、ネタバレしない範囲内でご紹介しています。
 
Q. きのうグリーンカーペットを歩けなかったことに対する気持ちは?TIFF-N.jpg
ニウ監督「実は、それほど気にしていません。こういう事態は初めてじゃない。大局的な合意がなされていない以上、小さな問題がたびたび起こるのは当然のことです」
※グリーンカーペット当日、出発間際になって「台湾」という表記を使用するかどうかで中国代表団との意見調整がつかなくなり、アジアの風「台湾電影ルネッサンス2010―美麗新世代」出品作品の関係者、東京国際映画祭の提携企画である2010東京・中国映画週間の関係者がグリーンカーペットに姿を現さない結果となりました。この質問者はイタリア人男性で、最初は日本語で「イタリア語でいいですか(笑)」と笑顔で切り出し、ニウ監督もイタリア語もどきの言葉を発し会場を沸かせましたが、本題に入ると少々重苦しい空気が。「ニウ監督だったら、きっと答えてくれると思って聞きました」という質問者に、司会者が憂慮する場面もありましたが、ニウ監督は言葉を選びながらも、毅然と発言していたのが印象的でした。
 
Q. 映画の中の5人組は、撮影中、本当に仲がよかったと聞きましたが?
マーク・チャオ「もし、この映画がおもしろいと感じていただけたのだとしたら、それは僕たちが本当に友情で結ばれていたからだと思います。(ここで、ニウ監督がげっぷ。「聞こえちゃった(笑)?」という言葉に登壇者も客席も大爆笑)。撮影現場でもこんなふうに和気あいあいだったんです(笑)。5人組の仲の良さは演技ではなく、実際そうだったからこそ感動が伝わったんだと思います。5人の俳優は役を演じるというTIFF-M3.jpgより、本当に友情を深めてあの映画の中で生きていたんです」
 
Q. イーサンとマークは、お互いにどんな人だと思いますか?
マーク・チャオ「実は、取材で動物に例えると何ですか?という質問を受けて、別々の場所で答えたにもかかわらず、僕がイーサンを犬みたいだと言ったら、イーサンも僕を犬だと答えていたんです。なぜ、イーサンが犬かと言うと、友情にあつく、忠実で、みんなを楽しくリラックスさせるから。犬にも悪いクセは多々ありますけどね(笑)」
 
イーサン・ルアン「最初は犬だと思ったけど、付き合いが深くなった今は、マークを動物に例えると鷹だと思います。目標をしっかりと定め、まっしぐらに追い求めて努力するところが鷹じゃないかと。それに鷹は自由を愛し、カッコいい。とは言え、鷹にも欠点はありますけどね(笑)」
 
最後は楽しい雰囲気で盛り上がり、名残惜しいまま終了、フォトセッションが行われました。「モンガに散る」は、12月18日(土)よりシネマスクエアとうきゅうで上映開始、その後お正月に全国で順次公開が決定しています。詳しい上映スケジュール等は、公式サイトでご確認ください。
 
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「モンガに散る」(原題「艋舺(MONGA)」)
公式サイト: www.monga-chiru.com
 
2010年/台湾/141分/
提供:ハピネット/ブロードメディア・スタジオ
配給:ブロードメディア・スタジオ
 
<Story
1986年、台北一の歓楽街・モンガに越してきた高校生のモスキート(マーク・チャオ)は、校内の争いをきっかけに、モンガ一帯の権力を握る、ゲタ親分(マー・ルーロン)の一人息子ドラゴン(リディアン・ボーン)と、ドラゴンの幼なじみで頭の切れるモンク(イーサン・ルアン)に気に入られ、彼らが率いるグループの5人目として迎えられる。最初は極道の世界に戸惑いつつも、生まれて初めてできた友達とケンカに明け暮れながら、モンガの街で青春を謳歌していくモスキート。次第に彼らは固い絆で結ばれ、義兄弟の契りを交わし、仲間のために戦うことを誓う。そんな中、街の利権を狙う新たな勢力がモンガに姿を見せ、5人は激しい抗争と陰謀に巻き込まれていく……。
 

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